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小倉駅のブルース [鉄道]

その日、ボクは小倉駅の4番ホームで、9時19分発の博多行特急「ソニック8号」の到着を持っていた。4番線は、東西に伸びているホームの北側にあるので、大分方面からやってくる特急は右手から侵入するはずだ。そろそろ姿が見えてもいい頃だろう…と思いきや、意表をつく左手からの侵入。
「あれ~方向感覚がずれているのかなア」
一瞬迷ったが、やってきた列車は間違いなくソニック8号だったので、そのまま乗り込んだ。程なく指定の座席に辿りついたが、ここでまた頭が「???」。
座席が4人がけのフォーメーションになっていて、しかも女性がこちら向きに座っている。
「この人、座席を進行方向に戻してくれないかなア」
と思うのも束の間、列車は思っている進行方向とは逆に動き出した。
この時点で、座席を戻さなければいけないのは自分だったことを悟った。
そう、この列車は小倉駅で折り返していたのである・・・

小倉駅の面白さの一つです。
ホームの構造は「通過式」なのに、「頭端式」のように使われているために起きた現象ですが、どうやら、これは小倉駅が1958年(昭和33年)3月に現在の位置に移転したことに関係があるようです。移転前の小倉駅は、800メートルほど離れた一つ先にある、現在の西小倉駅にあたる場所にあったそうです。今では、西小倉駅が博多方面に向かう鹿児島本線と、大分方面に向かう日豊本線の分岐点にあたり、その一つ先の小倉駅で折り返すということです。


その日、ボクは小倉駅の吹き抜けのコンコースを、バスターミナルのある南口へと向かった。
ふと見上げると巨大な金属の塊が侵入してくる。
まるでホーク1号がパトロールを終え基地に帰還するように。
実はモノレールだ…

これも小倉駅の面白さの一つです。
小倉駅ではモノレール(北九州高速鉄道)が駅ビルの3・4階にあたるコンコースから発着しているのです。

1985年のモノレール開業時には、地元商店街の反対にあって、一つ手前の「平和通駅」が終点でした(当時の駅名は「小倉駅」)。一つ手前で乗客を降ろして、商店街を歩かせるという魂胆だったらしいが、駅に直結していない不便さから利用客が減少し、モノレール自体の営業危機を招いてしまったとか。
その後1998年の小倉駅新装オープンに伴い、めでたく駅まで延伸されました。

そして、こんなところにも小倉駅の面白さがあります。

小倉らうめん横丁。駅の「ひまわり通り」2階にある。
昭和のレトロな町並みに、ラーメン店5軒が結集。
    

小倉食堂。同じく「ひまわり通り」の2Fにある。
言ってみればフードコートですが(英語にしただけか)、ちょっと大人というか、オヤジの雰囲気が好みだ。
ここには「山小屋」というラーメン屋が入っているが、東京にも出店している。
先日所用で東陽町に行ったときに見つけた。

駅の北口と南口を結ぶチョット淋しげな通路だが、「チャリ」という言葉にホットする。

ボクは1986年から実家が小倉にあるので、新装前の小倉駅も、小倉駅に繋がる前のモノレールもよく知っていなければならないのに、何故かほとんど覚えていない。
ボクはいつも、同じく「ひまわり通り」の3階にある井筒屋小倉駅店でお土産を買って旅を終えるのだが、昔からそうしていたのだろうか・・・なんて、自分でこの記事を書きながらふと思ってしまった。

それではまた!


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