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出雲を見上げ、川面を見下ろす [鉄道]

「今日はいいんじゃない?2階とか3階に行くのは。もう何回も来たんだし。」
「でも、2階や3階のものこそ、埼玉に行っちゃったらもう見られないよ。」
「・・・あ、○○ちゃん、ほら電車が走ってるよ~」

万世橋上にて、交通博物館の開館待ちで並んでいた時にふと聞こえてきたご夫婦の会話です。小さなお子さんを連れていらっしゃる。この日曜日、さようならキャンペーンの硬券切符の第5弾を入手すべく、眠い己に鞭打ってここに来ました(前夜はライブに行っていて夜更かしをしました)。煉瓦アーチの上には、ブルートレインの「出雲」が運ばれてきていました。これも、さようならキャンペーンの一環です。

この日は天気もよく、万世橋から見下ろした川面に映る自分の姿を写真に収めたりして、リラックスモードであります。ど真ん中が私。

遺構ツアーが前日より完全予約制になったせいか、GW中の割にはそれほどの列ではありませんでしたので、相当な混雑を予想していた私にとっては、全然得しているわけではないのにちょっと得したような、ささやかな幸せに浸っておりました。相田みつをの「しあわせはいつも自分のこころがきめる」を思い出しました…。ちょっとスケールが小さいですけど。

またまた、同じご夫婦の会話が聞こえてきました。
「この後、秋葉原に何か用事があるの?」
「実はあるといえばあるんだよね。ちょっと○○をみておきたいんだ。」
「今日はいいんじゃない?」

お父さんは、2度目の「今日はいいんじゃない」攻撃を受けてしまいました。さらに、追い討ちをかけるように、
「そちらは何か用事があるの?」
「できれば有楽町のビックカメラに行きたいんだけど」
「何で?」
「ほら、ゲームのソフトを見たいのよ」

このお父さん、交通博物館に来るのにも、色々とご苦労されているんだろうなと。シャーロック・ホームズ的な観察では、「この一家は、都心からそう遠くはない場所から来ていて、都内の繁華街を一日楽しむのであろう。お父さんは交通博物館に家族で行く条件として、この後は奥さんの行きたい場所に付き合うのであろう」ということになりましょうか。

私も2人の子持ちなので、よくわかるつもりなのですが、子供が小さい時は特に、お母さんにとってはお父さんのいる日が待ち遠しいのでしょうね。お父さんは自分の行きたいところがたくさんあるのでしょうが、お母さんの手前それはできないので、いかに「家族」という単位で動く範囲内で、自分の欲求も満たしていくか、腕の見せ所でしょう。因みに私は、本日朝8時30分に家を出て、10時15分に帰ってきたのですが、私が秋葉原から帰るコールのメールをするまで、私が出かけていたことに家族の誰も気づいていなかったようです。

5月14日の閉館を前にして、展示する側も見る側も、さようならモードは更に高まっています。開館時には、副館長を始めとして多くのスタッフの方が出迎えておられます。なぜ副館長とわかるかといえば、交通博物館の閉館記念DVDで館内の解説をされているのを見たからです。

旧万世橋駅の中央階段の遺構である1階の休憩所は、ついに踊り場への階段の様子も公開されまました。

最後に、入り口前の新幹線とD51には「さようなら」の文字が書かれていました。D51に飾られているこいのぼりにはついジーンと来てしまいました。もうすぐ子供の日なんだなあ。

それではまた!


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まさこ

初めてカキコいたします♪mixiから飛んできました。
私の出身中学は東京にあるのに「出雲中学校」といいます。
20代の半ば頃でしょうか、友人の付き合いで、電車のプレートや部品を販売するイベント(だと思います)に出向き、どんな列車かも知らずにただ自分の出身中学の名前だと言うことだけで、「出雲」のプレートにを購入しました。
しばらくは部屋に飾っていたのですが、引越しの繰り返しでどこへ行ったか分からず、捨てた記憶もないので多分どこかにひそんでいることと思います。

写真を拝見して、「これが出雲だったんだ」と知らなかったくせになんだか思い出に浸ってしまいました。

交通博物館は5月14日で閉館なんですよね。「出雲」に会いに行けばよかったかな。
by まさこ (2006-05-06 21:33) 

ふみちゃん

まさこさん
コメントどうもありがとうございます。
出雲のプレート、いいですね。
東京都にそんな名前の学校があるなんて驚きです。
鉄道って、普段はあまり意識していないのですが、結構近代文化の象徴的存在であるみたいですね。思い出のBGM的位置づけとして必ずあるような・・・
いつか、プレートが見つかったら教えてください。
by ふみちゃん (2006-05-07 00:42) 

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