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キカイダー01考~その2 [キカイダー]

それでは、今回はロボット側の登場人物について考察します。

まず、大犯罪組織「シャドウ」の幹部から。
最初はハカイダー4人衆を中心とする「ハカイダー部隊」が01の敵となって立ちはだかるのであるが、第8話あたりから「シャドウ」という別の悪の組織が出現、ハカイダー4人衆のうち、ブルー、レッド、シルバーの3人が倒れるとハカイダーもシャドウの傘下に入るという展開。シャドウはビッグシャドウをヘッドに、シャドウナイト、ザダム、ハカイダーが幹部として君臨する。この幹部同士は、自分の手柄のために、よく小競り合いを起こしている。

<ビッグシャドウ>
ダークのギル博士が狂気に満ちていたのに対して、ビッグシャドウは寛大な印象を受ける。時には「ベリーナイス!」とか「ワンダフル!」とか英語を交え、ユーモラスな一面を持ち合わせている。上司に持つならギル博士よりもビッグシャドウか。

<シャドウナイト>
あまり特筆すべきことはないが、最初に現れたときは相当な強敵というイメージであったが、その後はあとからシャドウに参加したハカイダーに罵倒される等、今ひとつパッとせず、遂には爆死してしまった少し気の毒な悪役。

<ザダム>
第25話より登場。ウルトラマンのペスターのように、二人が横に並んで着ぐるみに入っているロボット。恐ろしい念力を操るが、日光には弱く、3分間しか持たないという設定であったが、いつの間にかその設定は崩れ、平気で太陽の下にいたりする。

<ハカイダー>
キカイダーにおけるハカイダーは、キカイダーを倒すことだけが生きがいで、汚い手は嫌う「最高の悪役」であったが、脳の部分が光明寺博士からギル博士になったせいか、徹底的に嫌な悪役になり下がってしまったのが残念。

次にビジンダーとワルダー。
キカイダーでは、ジローは不完全な良心回路に悩まされ、ミツ子はロボットであるジローに禁断の恋をするという、人間とロボットの間を揺れ動く心が底辺に描かれているのであるが、01におけるこの部分の欠如を補おうとさせた存在が、ビジンダーとワルダーだったのではないか。

<ビジンダー=マリ>
シャドウにより作られたロボットで、ロボットの姿ではビジンダー、人間の姿ではマリという。そもそも01が「良い人」に弱いことに目をつけ、シャドウは意図的に正義の味方として行動するロボットを作り出したのである。そしてマリが着ている服の第3ボタンを外すと自動的に爆発する設定だ。シャドウは遠隔操作によりマリの胸を苦しめると、マリは、着ている服のボタンを外してくれと懇願する。これに従ってボタンを外していくと第3ボタンを外したところで自動的に爆発するという、何ともイヤらしい設定だ。
余談になるが、夜8時放映の番組ということもあり、キカイダーに劣らずエッチなシーンが随所にある。圧巻は第21話「吸血の館 美人女子寮の恐怖!!」。若い女性の血液を奪うシーンで、腕から採血するのにわざわざブラウスを引きちぎるのだ。
さて、ビジンダーに話を戻すと、ワルダーや、ロボットを憎む青年の峠英介から恋をされて悩むなど、人間とロボットの間で気持ちが揺れ動く。
ただ、最後のナレーションで、毎回「微笑んでくれマリ。見せてくれビジンダー。あの太陽にも負けない輝くような笑顔を。」というような台詞が繰り返されるのは恥ずかしさの極みである。
因みに、このマリは志穂美悦子氏が演じているのだが、私は中学生の頃、彼女のファンであった(「熱中時代」で好きになった)。今でも当時のブロマイドを持ってます。

<ワルダー>
どこで作られたのかわからないが、01を倒すためにシャドウに雇われた、侍の殺し屋ロボットである。善悪の見境がつかないという設定であるが、どちらかというと善で描かれている。また、見境がつかない故にとる行動は、時には「そうだ、そうだ」と頷かされる点もあり、ワルダーを通じて描いている部分もあるのではないか。ビジンダーに恋し、峠英介に激しくやきもちを妬く等、最も人間らしい側面を持つ。自分のエネルギー回路を使ってビジンダーに仕掛けられている爆弾を取り除いた結果、自らの余命が1週間なってしまい、最後の01との一騎打ちに臨んだが、空中に放たれた自らの刀が自身に突き刺さって死んでしまった、哀れなロボットである。

最後にキカイダー01とキカイダー。
01は完全な良心回路を持つ正義の戦士であるが、逆に言えばクソ真面目で面白みに欠ける。デザインもキカイダーに比べると今ひとつの感がある。また、太陽光線がないと、イチローは01にチェンジできず、戦闘能力も10分の1になってしまうという設定であったが、いつの間にか暗闇でも平気でチェンジし、十分な戦闘能力を持ち合わせている。途中で何か見逃している部分があるのか…。
キカイダーも、特に始めのうちは随分登場するのであるが、ジローがイチローのことを「にいさん」と呼んでいるのは何となく違和感を覚えてしまうし、やはりあのキカイダーの世界から離れてしまうと魅力は半減してしまうかなと。
それでも、いるだけで懐かしい感じがするのは、キャラクターの魅力であろう。

随分長くなってしまいましたが、次はロケ地について紹介したいと思ひます。

それではまた!


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コメント 2

冴理

タイトルに惹かれ、やって来ました。

詳しい・・詳しすぎる。でも、興味深いです。
ビジンダー・・とは、なんとアナーキーな名前。
昔のアニメのキャラクターの名前って、そういう
傾向がありますよね。

マジンガーZの、おっぱい爆弾は恥かしかった
なぁ。。
by 冴理 (2007-05-27 21:24) 

ふみちゃん

冴理さん、ご無沙汰しておりまして恐縮です。

DVDの場合、繰り返し見ることができるので、
このブログを書く時も、不確かな部分はもう一度
映像を見て確認してます・・・

因みにビジンダーの必殺技は、「ビジンダーレザー」
というのですが、これもおっぱいからビームを発します。

考えることは皆同じですね。
by ふみちゃん (2007-05-27 23:41) 

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